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在宅医療ネットワークミーティング

先日、Drから出席してほしいと依頼を受けて、医師会主催の「在宅医療ネットワークミーティング」に出席した。今回は、完全に聞く側の立場なので気が楽だ。内容は一部が「病診連携」、二部が「在宅療養支援診療所」である。

それぞれのドクターの発表の内容はともかく、いつも思う事であるが、病院のドクター、診療所のドクター、大学病院のドクターと意見はいつも平行線になっている。分かり合えなければならないと自覚されてはいるが、どうしてもそれぞれの事情というのもあって、譲れないところは譲れないという感じがするのである。それでもこの地区では、病院と医師会が良好な関係を築いており、ミーティングも重ねているおかげで意思疎通はできている。また、在宅療養支援診療所以外にも在医総管を取っている診療所が多く、結果的に在宅診療の医師も他地域より多い。

また、患者サイドから見た場合、看取り入院という問題がある。在宅で療養していても、最後は病院で亡くなりたいと希望する患者(または、家族)が全体の90%になっていることである。これには別の観点もある。死亡診断書のルールに関して警察が十分理解していない事は当然ながら、医師側にも理解不十分な医師が多いということらしい。(つまり、自宅での死は「変死である」とする警察の認識不足な考え方)

本来であれば、医師会なりが中継地点になってうまくコーディネートしていけば良いのだけれども、医師会の事務にはそのような人材がいないのも事実である。私なら十分やってさしあげられるのに。

最後にとても参考になる資料が、N先生から発表されたので引用させていただく。

死亡場所の構成比

場所:病院/施設/自宅

日本:81%/3%/16%

米国:41%/22%/31%

オランダ:35%/33%/31%

オランダのように3:3:3が理想的なのか、日本の実情はどの比率が理想的なのか議論されていくべきだし、そのための法整備も必要になってくるだろう。

[caption id="attachment_89" align="alignleft" width="300" caption="総合討論"]在宅医療ネットワークミーティング会場[/caption]