医師のフラットなネットワーク
ある大学医学部の医局が医局員に、バイトを辞めるか?医局をやめるか?を迫っています。医局は今や崩壊の危機に立っています。教授という役職の権力はほぼなくなりつつあり、各大学はいかに学生たちに人気のある医師を教授に迎えるかに苦心しています。
先のバイトを辞めるか?医局にやめるか?という方針もいわば危険が賭けと言わざると得ません。仮にバイトをしている医師が医局に戻ると、クリニックは医局になびくことになります。そのことによって医局はそのクリニックを配下に収めることができ、臨床研究においてもクリニックに依頼しやすくなります。しかし、これは医局側の誤ったロジックです。
クリニック側にすれば、すでにフラットなネットワークができています。これもSNSの発達が大きな要因になっているでしょうし、研修医制度において他大学の医師との交流も増えています。仮にバイトしている医師が医局に戻ったとしても、ネットワークを使って別の医師を探すことは難しいことではなくなっています。
昔、初対面同士の医師は、出身大学、卒年、指導教授を自己紹介することで、そこに2人の上下関係を確認しあうというなんとも一般の人にとっては滑稽なことがまかり通っていましたが、今や、出身大学などで上下関係を云々するようなことはほぼなくなったのではないかと思います。もちろん、年齢や貢献度など一般でも当然なマナーもありますし、それ以上に年齢に関係なく、お互いの仕事に対してリスペクトしています。
さらに言えば、自分自身がどれだけ魅力のある人間かが重要であり、そうでなければ自らのネットワークは広げられないことになります。
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