医療ビジネス

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要介護の原因になる疾患

介護が必要になった主な原因についてみると、「脳血管疾患」が21.5%と最も多く、次いで、「認知症」15.3%、「高齢による衰弱」13.7%、「関節疾患」10.9%となっています。男性の場合、「脳血管疾患」が32.9%と特に多くなっています。それぞれどのような疾患がご説明します。

なお、要介護の状態で長く養生しなれけばならない疾患は認知症です。また、リウマチに代表される関節疾患も長く養生しなければなりませんが、意識がはっきりしていて痛みを伴いますので本当に大変です。

脳血管疾患

脳血管疾患とは、脳動脈に異常が起きることが原因でおこる病気の総称です。脳血管疾患にはいろいろな種類がありますが、最も多いのは脳卒中です。脳卒中は、脳の血管が狭窄(狭くなること)・閉塞(詰まること)することにより生じる脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)などの虚血性脳卒中と、脳の血管が破れて生じる脳(内)出血やクモ膜下出血などの出血性脳卒中に分けられます。

認知症

認知症とは、さまざまな原因で脳の細胞が死ぬ、または働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが起こり、日常生活や社会生活ができなくなる病気です。脳の萎縮するアルツハイマー認知症脳梗塞脳卒中などによって起こる脳血管性認知症、また最近はレビー小体型認知症も増えています。

がん

大腸がん、肺がん、胃がん、前立腺がん(男性)、乳がん(女性)の順に罹患数が多く全体では大腸がん、前立腺がんが増加しており、女性に絞ると肺がんが増加しています。胃がんは減少傾向です。

高齢による衰弱(サルコペニア、フレイル)

サルコペニアとは筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態のことをいいます。そこから転倒・骨折、寝たきりなどの原因となります。

フレイルとは、運動能力だけでなく心も含めた心身の活力の衰えを指します。フレイルは健康と病気の中間のような段階で、放置すると要介護につながる段階です、そのため、その段階で早く見つけ、要介護の回避を試みるために、現在非常に注目されています。 例えば「体力や筋力が低下」⇒「日常の買い物にも出かけるのがおっくうに」⇒「人と接する機会が減ったり、食生活がバランスを欠いたものになる」⇒「ますます体も衰え」さらには「いわゆる頭の働きも低下」、といった悪循環がフレイルです。

関節疾患

転倒骨折と合わせると全体の2割を占め、運動器の障害は、第1位の脳血管疾患に匹敵します。特に、体重の負荷がかかる下半身に多く、病名としては「変形性関節症」「変形性脊椎症」が多くなっています。これもサルコペニア、フレイルと密接に関連します。