医療ビジネス

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手書きの効用

最近、ある中小病院の院長から電子カルテ導入について相談を受けた。大学病院から応援の医師を派遣してもらっているのだが、彼らが手書きのカルテと知ってびっくりするそうだ。若手の大学病院医師に気持ちよく働いてもらい、また、彼らの情報共有の仕方を取り入れる事で病院の情報化を推進したいところである。ところで、クリニックに目を向けるとまだまだ手書きのカルテは多い。特に60歳以上の院長の場合、高額な投資をしても引退までにコストを回収できない。

しかし、見方を変えてみると、実は手書きは患者自身を理解するのに電子カルテよりもはるかに有用である事を知っていることも事実である。私も日々の記録はノートに手書きしているが、字の書き方ひとつからもそのときに情景を思い浮かべる事ができる。実際、ある院長は数年ぶりの患者でもカルテを見るとすぐに思い出す事ができるそうである。手書きの効用もなかなか侮れない。

[caption id="attachment_201" align="aligncenter" width="300"]カルテで相談 カルテを見ながら相談しあう、中島院長と豊田師長[/caption]

[caption id="attachment_202" align="aligncenter" width="300"]手書きのカルテ 訪問診療から帰って来てカルテを書き込む篠田医師[/caption]