医療ビジネス

医療や介護の諸問題について解説します。講演の依頼もお受けしております。

医療の現場からMRを見る vol.4

私はJ大学のS教授と、ある研究会でご一緒させていただいています。今月も福島へ研究会絡みで出かけました。その帰りにMRについて聞いてみたところ、次のように仰いました。「私の頭の中では10以上の重要な案件を同時にこなしている。それぞれ優先順位があ…

医療の破壊的イノベーション

アクセンチュアの最新のレポートによると、テクノロジー企業の85%とベンチャーキャピタル(VC)企業の77%が、医療の破壊的イノベーションを最優先課題の1つと考えているようです。それは、私たちの周りに多くのビジネスチャンスがあり、すべての企業がこの…

今どき、ICTではないのだけれども

昨年の暮れに塩崎厚生労働大臣の記者会見で、大臣がICTという言葉を使われた時に、非常に違和感を感じました。これは、第2回未来投資会議で「医療・介護分野に置けるICT活用」の発表を受けてのことだど思うのですが、それ以上にこの資料の中を見ると、「ICT…

Fitbitの2000万人の利用者から

Fitbitが2000万人の利用者のデータを分析して公表しています。前回はアメリカ国内での調査でしたが、今回はワールドワイドです。これを見ると、アイルランドがトップですが、日本人も結構歩いていますね。ただし、睡眠は日本はランク外でした。 全体的に見る…

イヤホンとセットのFitbit

Yahoo Financeのニュース。Fitbitの新製品は別売りのイヤホンとセットになっているらしいです。見た目がレトロすぎて、従業員からは不評のようですが。 主な機能には、内蔵のGPSチップ、心拍モニタ、非接触支払能力、十分なストレージが含まれていると報告さ…

医療の現場からMRを見る vol.3

最近は、どのメーカーさんも医師データを活用して重要な医師にピンポイントで面談するようになっています。それゆえ、どうしても重要なクリニックにはMRさんが集中する傾向があります。診察終了後、待合室はMRさんだらけになっています。彼らを観察している…

医療を俯瞰する

自宅近くのコンビニエンスストアがまた閉店しました。最初にスリーエフが1年ほど前、3ヶ月前にはローソンが、そしてファミリーマートが建て替えのために今は更地になっています。残ったセブンイレブンには、朝から入りきれないほどの車が入ってきて、レジは…

CTOが新規ビジネスを創出するためには

IT AI

昨日・今日と行われている日経BP社のIT関連の催しに行ってきました。たまには、このような催しに出て世の中のニーズがどのあたりにあるのかを知るのは私にとってはとても大事ですが、いつも出ていて感じるのは、各社のプレゼンテーションが細かすぎる点が気…

医療機関の情報漏洩

電通の問題で残業をしないようになったけれども、結局パソコンを自宅へ持って帰って仕事をするので、結局、残業は名目上なくなるけれども、仕事は減っていないというなんとも皮肉な話が流れているのはすでにご存じでしょう。 先日、埼玉県立循環器・呼吸器病…

中国のグローバリゼーション

先日の読売にAIIBの不調の記事が出てましたが、ここにきて習近平がダボス会議で、アメリカが保護主義に走るならグローバリゼーションのリーダーはウチがやるよって言ったし、AIIBを立ち上げるときに率先して乗ってきた英国が同様にEU離脱したことをいろいろ…

医療の現場からMRを見る vol.2

最近は、どのメーカーさんも医師データを活用して重要な医師にピンポイントで面談するようになっています。 それゆえ、どうしても重要なクリニックにはMRが集中する傾向があります。 診察終了後、待合室はMRだらけになっています。彼らを観察しているといろ…

医師とAI

山中医師の話はAIの本質がお分かりでないようだ。AIに求められるのは、cloud上に上がった膨大な診療データから医師の個人的判断による誤診などを防ぐ力がある。さらに、BigDataから、よりベターな治療が見つけらることにある。https://t.co/rfLiJ2ngDk— 山崎…

ScienceMagazineのローカライズができるまで

ScienceとNatureの違いは最後に書いてますので参照してください。 ScienceMagazineのローカライズはAAASの悲願でした。日本でローカライズをしてくれる組織を探していたのは、今から20年ほど前です。すでに、日本では湯川秀樹博士や朝永振一郎博士、江崎玲於…

医療現場からMRを見る 1

この投稿は、製薬メーカーの方向けのコラムです。 MRというのは、製薬メーカのいわゆる営業マンです。営業マンですが、他の業種と違って、商品の売買には直接関係しません。MRは医療機関へ出向いて医師などに面接して自社の薬剤の情報を届けることを旨として…

CCRCは高齢者の年金と資産を当てにした非生産ビジネスモデル 〜松江市Rubyとの比較〜

CCRCという言葉を聞いたことはあるでしょうか?Continuing Care Retirement Communityの略で、官邸の日本版CCRC構想有識者会議 では、「東京圏をはじめとする高齢者が、自らの希望に応じて 地方に移り住み、地域社会において健康でアクティブな生活を送ると…

患者調査から何が見えるか? その2 働き手にもっと医療費を

堺屋太一さんは大の女子プロレスファンで、一度誘われて、大阪で女子プロレスの試合を見に行ったことがあります。氏が経済企画庁長官だった時で、いわゆるお忍びの女子プロレス観戦で周りを囲む壁の役割だったんだなぁと今になって懐かしく思い出します。氏…

患者調査から何が見えるか? その1

厚生労働省の平成26年患者調査から「年代別の疾患割合」を出してみました。まずは見てみましょう。 青は14歳まで、赤は15歳から34歳まで、緑は35歳から64歳まで、そして紫は65歳以上です。 次は、各疾患の実際の患者数を示しています。単位は千人です。…

スラム街 IoTの進む中で見逃してはいけない問題

国連は2030年には全世界の人口80億人のうち50億人が都市部に住んでいると推計しています。都市化はアフリカを中心に急速に進んでいますが、これに伴ってスラム街が増殖しており、都市部の人口の62%がスラム街に住んでいるそうです。 スラム街が増殖している…

ヒューマンエラー 使いやすいシステム・アプリへのヒント

最近、同じような事故が2件あって非常に関連性が高いのでそこから何を洞察したら良いのかを考えてみたいと思います。一つは11月26日にコロンビアでブラジルのプロサッカー選手を乗せたチャーター機が墜落した事故です。先日、調査委員会が人為的ミスが…

マクロチーム医療 製薬メーカーのマーケティングの未来

以前、日本製薬工業会(医薬産業政策研究所)から講演を頼まれチーム医療を絡ませながら製薬メーカーのマーケティングについてお話ししました。それはそうとして、私のようなものでいいのですか?と聞いたくらいにそぐわない、翌月は日経BP社の宮田満さんだ…

医師のフラットなネットワーク

ある大学医学部の医局が医局員に、バイトを辞めるか?医局をやめるか?を迫っています。医局は今や崩壊の危機に立っています。教授という役職の権力はほぼなくなりつつあり、各大学はいかに学生たちに人気のある医師を教授に迎えるかに苦心しています。 先の…

医療IT化はなぜ進まないのか? 第2弾 ITリテラシーの相違

以前から医療ビジネスの相談を受けた時によく言うのですが、医療機関の職員は医師、看護師、事務員に至るまでITリテラシーが低いことに気をつける必要があります。これは決してITの能力が低いと言うわけではありません。PCなどを使う必要のない仕事が多いの…

祝開設20周年 抗菌薬インターネットブック

「抗菌薬インターネットブック」という日本で処方されている抗菌薬のインターネット上のデータベースです。これを公開したのは、1996年の12月でした。つまり、公開から20年も経ちました。私が最初に手掛けたwebサイトです。 抗菌薬インターネットブック 公開…

EBHとは evidence based health

EBHは目新しい言葉ではありませんが、ここにきて注目を集めています。簡単にいうと、「健康であるための証拠」、言い換えれば、「どのような生活をすれば健康でいられるか」ということになります。以前の投稿でEBMについて触れましたが、EBHが遅れた原因はev…

「本当に正しいがん医療情報」を届けるためにまずやるべきこと。

MEdicalNoteというサイトに「国立研究センターがん対策情報センター設立10年を迎えて」の記事があり拝読させていただきました、厚生労働省厚生局長の福島靖正氏は次のように述べられています。 インターネットが普及したことで、現在では誰でも手軽にがん…

医療のIT化はなぜ進まないのか? コストと投資の違い

つい先日、HEALTH2.0のイベントが日本で開催されました。Health 2.0は、ヘルスケアとITの融合領域であるデジタルヘルスに関するイベントで、Health 2.0社が2007年に立ち上げました。おそらく多くの人が想像するのは、病院などのIoT化などが進んでいくイメー…

薬価問題をどう解決していくか

オプジーボという名前の抗がん剤があまりにも高いので、本来ならばさ来年度の4月の改定のはずが急遽来年2月改定で50%下げられるというニュースが流れ、さらに、2年に一度の薬価改定を毎年改定してはどうか?という政府の要望が出てきています。薬価は…

ギャンブル依存症〜精神疾患全般の患者数が減らない現状〜

社会保障審議会が厚生労働省の療養病床の一部を介護施設に転換する案を大筋合意したと報道されました。増大する医療費を抑制することが大きな目的です。そこで病床数は現在どの程度か厚生労働省の資料を見てますと、平成28年1月末の数字で、以下のように…

がん対策基本法とがん対策推進基本計画

先日、ご近所でいつもお声がけしてくれる年配のご主人がガンで亡くなられました。それまで普段通り、奥様の車で買い物に出かけておられたので、びっくりしましたが、ガンが総じて亡くなる直前まで普段通りの生活ができます。もちろん肺炎など他の疾患を併発…

在宅看取りの満足度評価と医療介護介入の在り方に関する研究

これは3年ほど前に、私、山崎博史が書いたResearch&Questionsです。しかしながら、あまりにも手間と症例数を必要とするために、最後まで研究が進まなかったものです。おそらく大きな大学病院が関係医療機関と共同で行わないとできない研究だと思います。ど…